文化系マイアミ: マイアミロケの映画「Pain & Gain」公開

2013年4月26日に「アルマゲドン」「トランスフォーマー」のマイケル・ベイ監督新作「Pain & Gain」が公開されました。スポーツジムのトレーナー（マーク・ウォルバーグ）とその仲間達によるお金持ちの拉致、拷問、殺人、財産詐取事件を扱ったブラックコメディです。監督によれば「間違ったやり方でアメリカン・ドリーム（＝金持ちになる）を目指した者たち」の物語です。
※2013年6月追記：ロケ地の写真を追加しました。

Pain& Gain スポット・マイアミ篇（パラマウント社のYouTubeチャンネルより）

制作費2600万ドル（約26億円）、撮影日数42日とハリウッドにしては小作品らしいのですが（TIME誌より）、大作「アイアンマン3」公開前だったのと同日公開のオールスターキャスト映画「The Big Wedding」がコケて、公開週には漁夫の利の興収1位でした。

【全米映画ランキング】マイケル・ベイの新作「Pain & Gain」が首位デビュー (映画.com 2013年4月30日）

http://eiga.com/news/20130430/16/

Friday Flicks: ‘Pain & Gain’: Is Director Michael Bay Going Back to Film School? (TIME, 2013年4月26日)

http://newsfeed.time.com/2013/04/26/friday-flicks-pain-gain-is-director-michael-bay-going-back-to-film-school/

映画は1990年代半ばにマイアミで起きた実話に基づいており、監督はフリーペーパー「マイアミ・ニュー・タイムズ (Miami New Times」誌が掲載したルポを読んで映画化を決めたそうで、同誌は大喜びで本作関連記事を載せまくっています。監督はデビュー作の「バッド・ボーイズ」もマイアミで撮ったらしく、また数年前からはマイアミに別荘を持っているそうです。

Michael Bay, Mark Wahlberg, and the Rock Talk Pain & Gain

(Miami New Times 2013年4月25日）

http://www.miaminewtimes.com/2013-04-25/film/pain-and-gain-michael-bay-the-rock/

マイアミでロケをしておりマイアミ市やマイアミ・ビーチ市各所が映画に出て来ます。Miami New Timesプリント版にはロケ地詳細が出ているのですが、ウェブ版にはありませんでした。残念。

主人公の一人が豪遊するホテルはフォンテーヌブロー・ホテル (Fontainebleau) 。映画の中のストリップクラブは、フォンテーヌ・ブローにあるナイトクラブ「LIV」で撮影したそう。エド・ハリスが警察と話すシーンではシェルボーン・ホテル(Shelborne Hotel)屋上が使われてます。

Fontainebleauロビー。分かりやすいゴージャスさ。

Shelborneエントランス

主人公たちがオープンカーで駆け抜けるマッカーサー・コーズウェイ(MacArthur Causeway)。マイアミ本土とマイアミ・ビーチを結ぶ橋。

インディアン・クリーク(Indian Creek)という入り江にかかる橋。映画では橋上に警察が狙撃隊を配備。

たぶん、主人公の仲間が働くタコス屋。場所はっきりしませんがリトル・ハバナ(Little Havana）地区で目撃。

コーラル・ゲイブルズ市庁舎。映画では銀行の建物として使用。

閉鎖中のボート競技場Miami Marine Stadium。探偵がクライアントと会う場所。

私には同監督の「アルマゲドン」「パール・ハーバー」よりだいぶ面白かった（※個人の感想です&本編の英語理解度は7割ていど）のですが、下品で悪趣味、暴力シーンもあるR指定（17才以下は保護者同伴）なので、苦手な方は見ないほうが良いです。

マーク・ウォルバーグはインタビューで「マイアミは誘惑がたくさんある。持たざる者が多くいて、持てる者もたくさんいる。（主人公達のように）手っ取り早く金持ちになろうとするアイディアに簡単に魅入られてしまうのだろう」と言ってます。

Mark Wahlberg on Leading the Sun Gym Gang, Michael Bay, and Cocaine Cowboys (Miami New Times, 2013年4月25日）

http://blogs.miaminewtimes.com/cultist/2013/04/mark_wahlberg_on_playing_sun_g.php

マイアミの街を見ると、分かる気がします。

映画とはぜんぜん関係ない余談ですが、マーク・ウォルバーグを見ると反射的に、兄のドニー・ウォルバーグ（元ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロック）が連想されて、さらにドニーが松田聖子とデュエットしたことを思い出します。

The Right Combination by Seiko & Donnie Wahlberg (1990年)