2013年10月8日火曜日

開会ゲストはダン・ブラウン、マイアミ・ブックフェア



毎年秋に開催されるマイアミ・ブックフェア・インターナショナル (Miami Book Fair International) 。主催はマイアミ・デード・カレッジ (Miami Dade College) 、会場はダウンタウンにある同校のウォルフソン・キャンパス (Wolfson Campus)。ことし2013年に30周年を迎えます。昨年の様子と、2013年のトピックを分かる範囲でご紹介。
(※写真はすべて2012年のもの)

2013年の開催期間は11/17〜11/24。11/17の開会式のゲストは「ダ・ヴィンチ・コード」のダン・ブラウン氏です。本に興味がなくても、参加して楽しい「ストリート・フェア」が開かれるのが11/22(金)〜11/24(日)。金曜日は入場無料、週末は8ドル(13歳〜18歳と62歳以上は5ドル、12歳以下は無料)です。



ストリート・フェア
ストリート・フェアでは、書店や出版社が展示即売のブースを出展します。新刊販売だけでなく、バーゲン本のお店や古書店も。スペイン語人口が多い都市なので、スペイン語の本も豊富です。充実したキッズ・コーナー、ライブステージ(本にはあまり関係なさそうですが)などもあり、お祭りのように賑やかなフェアです。Miami Dade Collegeのキャンパスと一般道を一部閉鎖しておこなわれます。
ストリート・フェア
スペイン語の本が豊富
キッズ・コーナーにはブース、子供向けのステージ、屋外の遊び場があり、2012年の無料デーはたくさんの親子連れで盛況でした。世界の国から一カ所を選んで文学・文化を紹介する「Discover 」というコーナーもあり、2013年はスペインを特集。スペイン人探検家ポンセ・デ・レオンのフロリダ上陸500周年を記念してのことだそうです。ラテンアメリカの食べ物の屋台が並ぶフードコートエリアには、音楽やダンスを発表するステージが設置されます。
大盛況のキッズコーナー
フードコート。メトロムーバーが頭上を走り抜ける。
ライブパフォーマンスのステージ
ちなみに2012年のストリート・フェアでの、私の収穫は1920年〜1930年代のヴィンテージ雑誌。アジアを扱った雑誌を三冊購入し、うち一冊には日本の写真家、戦前のプロパガンダ誌「Nippon」に関わった名取洋之助の写真が載っていました。一冊あたり5ドルくらいだったと思います。
フェアで購入した雑誌(右の写真は名取洋之助撮影)
講演会
フェア期間中は作家を招いた講演会がたくさん開かれます。2013年は開会式のダン・ブラウンを筆頭に、エリザベス・ギルバート(食べて、祈って、恋をして)、ヘレン・フィールディング(ブリジット・ジョーンズの日記)らのベストセラー作家が何人も来るようです。開会に先んじてすでに9月からレクチャーが始まっています。

また作家だけでなく、著作のある政治家、テレビ司会者、役者など他分野からのゲストもいます。2013年は、ベテラン女優のアンジェリカ・ヒューストンらが登壇予定(アンジェリカ・ヒューストンは、ちょうどフェアが開かれる時期に回想録を出版するようです)。地元の個性派書店「Books & Books」との提携企画もあり、同店で対象書籍を購入すると、講演会のチケットがもらえる場合も。

公式サイト(10月現在)には詳しい情報がまだ掲載されていないため、下記のハフィントン・ポストの記事をご参考に。

Miami Book Fair International 2013: Dan Brown And 15 Other Authors You Can't Miss 
(Huffington Post、2013年9月18日)

マイアミは読書家が多い…?
前述のハフィントン・ポストの記事に引用されていますが、マイアミではAmazon.comで本・雑誌・新聞を買う人が多く、全米の都市で3番目だそうです。

Amazon.com Announces the Most Well-Read Cities in America
 (Amazon.comプレスリリース、2013年4月24日)
人口10万人以上の都市での、紙と電子の本・雑誌・新聞の累計売上を人口で頭割り。20位まで。調査期間は2012年6月1日〜プレスリリース発表の2013年4月まで?(調査終了時期はリリースからは不明)

ハーバード大学があるマサチューセッツ州ケンブリッジより上位じゃありませんか。といっても読者数が多いわけではないでしょう。むしろリアル書店が少なくて、本を手に入れるにはアマゾンで買わざるを得ないのだと思います。そのうえ、アマゾンで送料最安のオプションを選んだ場合、注文品がマイアミに届くまで1週間近くかかるという不便な状況です。

どうしてそんな街でブックフェアが続いているのか不思議ですが、お祭り気分で覗いてみるのも楽しいものです。
会場周辺は騎馬警官がパトロール



参考リンク:
Miami Book Fair International 公式サイト

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