これは詳しい！「マイアミの休日」

初めての投稿で「日本語でこんな本も出ていました」とご紹介した「マイアミの休日ーMIAMI, KEY WEST & CARTAGENA」（著者：バリオス陽子、発行アップオン、発売主婦の友社、2011年6月30日第1刷発行）を入手しました。こ、これは…カルチャー情報ぎっしり！めちゃくちゃ詳しい！おかげで、マイアミの文化系情報を日本語でご紹介するという当ブログの存在意義がいっきに色褪せました。英語ではオシャレガイド本「Wallpaper City Guide」「Luxe City Guides」があるのですが、日本語ではほかに見たことがありません。

「マイアミの休日」にはハイエンドなと言いますか、お洒落なエリア、リゾート、レストラン、ホテル、お店の情報が満載。「フィガロ・ジャポン 旅行特集号」のノリです。一方、治安に難ありで怖くてなかなか足を伸ばせないモーテル街やリトル・ハイチ地区などもカルチャー視点で紹介されています。地図や交通など実用的な情報は大まかな記載に留められているので、「地球の歩き方」＆グーグルマップ併用がベストでしょう。なおゴルフやマリンスポーツ、国立公園などのアウトドア活動については扱っていませんので、別のソースを当たったほうが良いでしょう。

The National Hotel。
本書によればファッション写真等の制作会社がホテル内にあるため、有名人の出入りが多いとのこと

著者のバリオス陽子氏はNY在住、マイアミにセカンドハウスをお持ちだそうです（リッチなニューヨーカーのライフスタイルですね）。旦那さんがキューバ系とのことでキューバ文化関連（庶民的なお店情報も含む）の記事もあります。マイアミにはキューバ・ノスタルジア・フェアなる、カストロ革命前のキューバを懐かしむイベントもあるそうで…ぜんぜん知らなかった！

本書に紹介のキューバン・カフェ、David's Cafe

マイアミは飲食店の入れ替わりが激しく、2011年発売の本書に紹介されているお店で残念ながら既にない所もあるのですが、長期滞在される方には大変オススメの本です。

なおタイトルにあるように、「マイアミの休日」には米国本土最南端のキーウェスト、コロンビアの古都でありリゾート地のカルタヘナ・デ・インディアスも紹介されています。キーウェストは可愛らしいホテルの情報がたっぷり。「地球の歩き方　ペルー・ボリビア・エクアドル・コロンビア編」で5ページの扱いのカルタヘナには、（リッチな人の視点で）20ページ以上割かれています。「穴場というと変だが、ホテルの有名どころは（略）ちょっとした美術館並みの目の保養になる。がっしりと重い扉に臆せず中に入り見学を頼もう。ついでに部屋も見せてもらうといい。もちろん案内係にはチップをはずむこと」などと書いてあって、へええという感じです。

キーウェスト

ちょっと脇に逸れますが、カルタヘナといえば2012年「アメリカ・サミット」参加のオバマ大統領警護官のスキャンダルが思い出されますね。

米大統領警護隊にコロンビアで買春疑惑、「徹底した捜査」命令 (AFPBB News 2012年4月16日）

http://www.afpbb.com/article/politics/2872049/8797391

新市街にはオバマさんが参加したような国際会議ができる設備があり、中南米向けトレードショーもカルタヘナで開催したりするそうです。今後、日本企業の方が赴くことが増えるかもしれませんね。

「マイアミの休日ーMIAMI, KEY WEST & CARTAGENA」発行元サイト（アップオン）
http://uponbooks.exblog.jp/16508744/

さて、マイアミ・ビーチ市の歴史についてめちゃくちゃ詳しい記載のある日本語サイトも見つけました。

湘南マイアミビーチ市親善協会　ニュースレター

http://www.shonan-miamibeach.com/newsletter_no1.htm

神奈川県藤沢市はマイアミ・ビーチ市と姉妹都市提携しているそうで、その関係で立ち上げた親善協会のサイトです。マイアミ・ビーチ市役所提供の資料があったのでしょうか、...詳しすぎる！マニアック！「（1930年代に）日本人2人がマイアミビーチの緑化に関わる」なる記事もあり、神奈川県出身の日本人庭師の方のご子孫は今でもマイアミビーチに住んでいらっしゃるそうで、興味津々。

モハメド・アリがプロ転向直前にトレーニングしたボクシングジムのことも書いてありました

提携については藤沢市のサイトに「マイアミビーチ市長より『藤沢市は東洋のマイアミ海岸と呼ばれているところで、都市の形態や特色が似ている観光都市なので、都市提携したい』との申し入れがあり」とあります。そうなの？藤沢が東洋のマイアミ海岸なの？？確かに長い海岸線が続くところは似ているけれど、沖縄のほうがずっと気候風土が似ている…と思いましたが、提携は沖縄返還前の1959年の出来事だったのでした。

藤沢市｜マイアミビーチ市（アメリカ合衆国）の紹介

http://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/shougai/data16535.shtml

またまたちょっと話が逸れますが、親善協会のサイトにマイアミ・ビーチ市長マッティ・エレーラ・バウアー(Matti Herrera Bower）氏が2009年、親善目的で江ノ島を訪れている写真がありました。

マイアミビーチ市からの訪問団2

http://www.shonan-miamibeach.com/from%20miamibeachcity2.htm

市長も「江ノ島エスカー（※江ノ島頂上にいたる昭和テイスト漂う有料エスカレーター）」に乗ったんですねえ。バウアー氏は2013年現在もマイアミ・ビーチの市長です（2期目）。初のヒスパニック、初の女性市長であり、彼女は就任後、NPO「マイアミ・ビーチ・ゲイ・プライド Miami Beach Gay Pride」を設立し、街の風物詩「ゲイ・プライド・パレード」にも全面協力しています。

ゲイ・プライド・パレード

マイアミ・ビーチの「ゲイ・ブライド・パレード」については、また後日ご紹介したいと思います。

この記事内で取り上げた本：

※Luxe Miami2013年版は、6月発売予定です