2014年5月1日木曜日

お知らせ&小ネタ:先住民文化


2013年4月に開設した「文化系マイアミ」は、管理人がマイアミを離れることになりましたので、2014年5月をもちまして、詳しい記事の更新を休止し、いましばらくは短い小ネタを中心に進め、気力とネタのストックが尽きた時点でブログを休止することといたしました。これまで当ブログをお読みいただき、まことにありがとうございました。

今後は、現地に赴くことができなかったり、調べが足りなかったりで記事にまとめきれず、したがってこれまでプログで扱わなかった小ネタをランダムにご紹介したいと思います。またマイアミの変化のスピードは、ニューヨークや東京などの大都市に比べるとゆったりしているので、ブログに書いた内容もさほど古びないだろうと考え、過去の記事はこのまま置いておくつもりです。


今回の小ネタ:先住民文化

コロンブスが来る前のアメリカ大陸には、今から1万年ほど前にベーリング海峡を渡ってやってきたモンゴロイド系の先住民が暮らしていました。ダウンタウンにある歴史博物館「ヒストリー・マイアミ (History Miami) 」の解説によれば、マイアミという地名は、先住民が使用していた「マヤイミ(Mayaimi)」という地名が由来のようです。マヤ文明、マヤ族と関係があったのかも?マイアミ都心でも先住民の遺構が見つかっており、地味ではありますが、マイアミ川河口にあるブリッケルの高層ビルわきに「マイアミ・サークル(Miami Circle) 」が保存公開されています。1800年ほど前の、柱をたてた跡が環状に残ったものだろうと言われています。

Miami Circle (Florida Division of Historical Resources)
http://www.flheritage.com/archaeology/projects/miamicircle/
401 Brickell Avenue, Miami, Florida 33131

Miami Circle
フロリダには古くから先住民が暮らしていましたが、ヨーロッパ人に押されて北米を南下しフロリダに至った人々もおり、ヨーロッパ人やアメリカ人はそうした複数の部族をまとめて「セミノール族 (Seminole)」や「ミコスキー族(Miccosukee)」などと総称したようです。19世紀、セミノール族は「セミノール戦争」と呼ばれる白人との闘いを3度にわたり展開。このとき南部アメリカから脱出したアフリカ系の逃亡奴隷と共闘したそうで、セミノールに合流した元奴隷は「ブラック・セミノール」と呼ばれます。エバーグレーズ(Everglades) 公園の一部にはセミノール族の保護地区があり、資料館のような施設もあるようなのですが、残念ながら筆者は未見です。
セミノール族男性の服装。History Miamiの展示より。
ヒストリー・マイアミにはコロンブス到達以前の先住民や、セミノール族を紹介するコーナーがあります。ただし19世紀頃のセミノール族に関しては、考古学的な先住民の解説コーナーに比べてやけにさらっとした内容で、物足りなく感じます。
一部が先住民保護地区になっているEverglades公園。アリゲーター(写真右下)など野生動物も生息。

Sminole Tribe of Florida (セミノール族公式サイト)

History Miami 
101 West Flagler Street, Miami, Florida 33130

現在のアメリカ政府は、先住民と認められたグループにカジノ経営の許可を出しています。セミノール族もミコスキー族もマイアミの近くでカジノを経営していますが、セミノールは商才があったらしく成功してお金が手に入り、現在ではなんとハードロック・カフェのオーナーです(※日本のハードロック・カフェはフランチャイズなので直接経営に携わっていないようです)。マイアミ北方のハリウッド・ビーチ(Hollywood Beach)に「セミノール・ハードロック・ホテル&カジノ」があり、ギャンブルだけでなく著名アーティストのライブコンサート(懐メロ系が多い)も頻繁に開催されています。
ダウンタウン、Bayside Mall内のハードロック・カフェ
セミノール・ハードロック・ホテル&カジノ
http://www.seminolehardrockhollywood.com
1 Seminole Way, Hollywood, Florida 33134

Miccosukee Tribe of Indians of Florida(ミコスキー族のカジノ)
http://www.miccosukee.com
500 SW 177th Avenue, Miami, FL 33194

0 件のコメント:

コメントを投稿